#559 Lobaria orientalis (Asah.) Yoshim.

網目状の隆起があるカブトゴケ類の中では,緑藻を主な共生藻とすること,裂芽・粉芽を欠くことで,ウスバカブトゴケ(L. linita)に似る.ウスバカブトゴケは本種に比べ地衣体が薄手で,網目状の隆起が目立たない傾向にあること,亜高山帯に多く,主に樹幹基部や岩上の蘚苔類マット上に生えることが多いことで異なる.含有成分にも違いがある.

【外部形態等】(準備中)

【化学成分】ジロフォール酸;ジロフォール酸,スチクチン酸,コンスチクチン酸,ノルスチクチン酸(文献1)

【分布と生態】北海道~四国(文献1).主に山地帯(冷温帯)に分布し,樹幹上,樹枝上に着生する.豪雪地では,積雪高よりも上のブナの幹や太い枝に着生する.

ナメラカブトゴケ/滑兜苔

Lobaria orientalis (Asah.) Yoshim.

【異名等】
【文献1】吉村庸.1974.原色日本地衣植物図鑑.349 pp., 48 pls.保育社,大阪市.
執筆:原田浩,2021