モジゴケ属の中では，本種は以下の形質で特徴づけられる：　子器は顕著に突出し，基部はくびれ，多少とも蛇行し，先端がとがる；（横断切片）ラビアは基部まで黒化し，対となるラビア間は連続する；子嚢層に油滴を欠く；地衣体はノルスチクチン酸を欠き，K−．

【外部形態】 地衣体は灰白色，連続し，平滑，光沢はない．子器（リレラ）は，地衣体上から顕著に突出し，基部はくびれ，蛇行し，わずかに分枝し，先端は尖る．ラビア間はほぼ閉じて，子器盤を概ね隠す．

【内部形態】（子器横切片）子器壁は基部まで黒化し，対となるラビアは基部で連続する．子嚢層は油滴を欠く．子嚢胞子は平行多室，細胞はレンズ状で13～17室，45-60 × 7.5-10.5 µm（文献１）．

【生態】林内から林縁の樹皮に着生．

【分布】暖温帯に分布する．本州（秋田以南）～九州・沖縄（文献１）