本種は以下の形質で特徴づけられる：　地衣体は多少とも黄褐色で，やや軟骨質，子器は顕著に突出し，表面は多少とも黄褐色を帯び，黒色の部分はなく，表面には溝があり，子嚢胞子は小さく褐色で平行6室．

【外部形態】 地衣体は多少とも黄褐色ないし淡黄褐色で連続し，平滑，やや軟骨質で，多少とも光沢がある．子器（リレラ）は明らかに突出し，地衣体と同色か類白色で，長軸に走る溝があり，ラビアは概ね閉じ，子器盤を隠す．

【内部形態】（子器横切片）ラビアは良く発達し，多少とも黄褐色を帯び黒色の部分はなく，子嚢層の下方ではやや暗褐色となりその周囲に向かって徐々に淡色となる．子嚢層は上部に顆粒を生じる．子嚢胞子は1子嚢中に８個生じ，25-30 × 7 µm，狭楕円体，褐色，平行6室（細胞壁は概ね均一にやや厚い）（文献１）．

【生態】樹皮着生．

【分布】暖温帯南部？本州（山口）・四国（高知）・九州（熊本・鹿児島）（文献１）