#870 Pertusaria radiata Oshio

 

Pertusaria s.lat. 広義トリハダゴケ属のうち,表面が周りの地衣体と同様(白い髄層がむき出しになるようには見えない)のイボ状突起の内部に子器が埋もれるPorophora(ポロフォラ)亜属の中で,本種は以下の形質により特徴づけられる: 地衣体は黄褐色,子器を生じるイボ状突起は概ね半球形で,基部はくびれず,頂部に黒ずんだ点状の孔口があり,表面は平滑だが放射状の割れ目を生じる;子嚢胞子は1子嚢中に4個生じる;髄層はP+橙赤色.

 

【外部形態】ー

【内部形態】ー

【化学成分】髄層はP+橙赤色,C−;地衣体KC−.

【分布と生態】本州(静岡)・四国・九州,主として常緑広葉樹に樹皮着生,時に落葉広葉樹,ごくまれに針葉樹・岩上(文献1)

(ペルツサリア ラディアータ)

Pertusaria radiata Oshio, J. Sci. Hiroshima Univ., ser. B, div. 2, 12: 118 (1968).

【異名等】ー

【文献1】Oshio M.1968.Taxonomical studies on the family Pertusariaceae of Japan. J. Sci. Hiroshima Univ., ser. B, div. 2, 12: 81-163.

執筆:原田浩,2024