デジタルミュージアム・特集『日本博覧図』

初編-9 海水浴場加納屋支店海気館かいすいよくじょうかのうやしてんかいきかん

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旧町村名現市町村名絵師彫師寸法
千葉郡検見川町千葉市稲毛区稲毛孝友緑溪・翠洞横19.5×縦15.9cm
吾妻橋の北たもとにあった旅館加納屋の支店。明治21年、稲毛海岸に海水浴場が開かれると、海水浴客の宿泊用に支店が設けられた。浅間神社の周囲に広がる松林の一角にあり、門前には東京湾を臨む。海水浴の後、松林の中を散策し、海岸で貝を採るのは、すこぶる快楽であったという。森鴎外や島崎藤村など多くの文人墨客が宿泊し、田山花袋「弟」、林芙美子「追憶」などの作品の舞台ともなった。営業は昭和30年代まで続けられた。

2005年1月 歴史学研究科