おいしい実や目立つ色で動物たちを誘います。飲み込まれたあと、消化されないタネがフンと一緒に出てきます。おいしい実と見せかけるものも!
★をつけたものは2020年現在生態園でみられる植物です。
▶ おいしい実で誘う
大きい実は哺乳類、小さい実は鳥によく食べられます。
アケビ(アケビ科)★
上品な甘さのおいしい実の中にタネが入っています。
ビワ(バラ科)
千葉県の名産。甘い実は、人間を含む哺乳類の好物です。
ヤマグワ(クワ科)★
人が食べてもおいしい実は、熟すと黒くなって鳥がよく食べます。おいしい実だけでなく、黒と赤という目立つ色でも鳥にアピールしています。地面に落ちた実は哺乳類もよく食べます。
エノキ(アサ科)★
鳥が好んでよく食べます。
カラスウリ(ウリ科)★
実の中には、ヌルヌルの果肉に包まれた変な形のタネが入っています。
▶ 色で誘う
鳥にとって、赤や黒は目立つ色。2色がそろっているとより目立ち、これを二色効果と呼びます。
タンキリマメ(マメ科)
熟すとサヤが赤くなります。マメ科ですがタネは飛ばされずに残ります。
ゴンズイ(ミツバウツギ科)★
赤い部分は果皮。熟すと割れて、中から黒いタネが出てきます。
タブノキ(クスノキ科)★
赤くなった枝と黒い実で二色効果を演出します。熟す前の実は緑色。熟した実から鳥がどんどん食べてしまうので、なかなか黒い実の写真が撮れません。
オオシマザクラ(バラ科)
熟した黒い実と未熟な赤い実の2色で鳥を誘います。「おいしい実」でもあります。
▶ 実に見せかけて誘う
外見をおいしそうな実に似せて鳥を誘います。
トベラ(トベラ科)★
海沿いに多い低木。生態園の海岸植生や照葉樹林内に生えています。赤い実?と見せかけて、じつはタネ。食べるところはほとんどありません。タネについているネバネバした粘液は、鳥に食べられるまで実から落ちないようにするための工夫です。