No.5(地学ー5) 中央博資料百選  

  袖ケ浦市吉野田の下総層群清川層産出の脊椎動物化石  

 平成13年、袖ケ浦市吉野田の約20万年前の地層から、ナウマンゾウやニホンジカ、カメの化石などが多数発見されました。これらは、当時の生物相を詳細に物語る重要な化石であることから、千葉県の天然記念物に指定されています。なかでも、ニホンハナガメの全身骨格は、新種指定されたタイプ標本として学術的価値が高いものです。ニホンハナガメは、台湾からベトナムにかけて生息している現生種のハナガメと比べると、口の噛み合わせ部分が広がり、頑丈な作りになっている点で異なります。また、体のサイズが20%ほど大きいことや、甲羅の表面が平滑である事などの違いもあります。

ニホンハナガメ化石(CBM-PV686)
ニホンハナガメ化石(CBM-PV686)

前の資料へ 地学資料リストに戻る 次の資料へ