No.812 2010/03/12(金)
タマムシ
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三島小の校庭。落ち葉の中に光る何か。タマムシの翅だ。近くに頭部も。8月に繁殖していたタマムシも夏の終わりには息絶えて、遺骸はアリや腐肉食昆虫に食われ、硬い翅と外骨格だけが残ったのだろう。死してなお色と輝きを失うことのないタマムシの翅。それを大量に使った奈良法隆寺の玉虫厨子。7世紀の作と伝えられるこの厨子を制作したのは当時一流の職人達だったはず。その職人がタマムシの翅を装飾に用いる着想を得たのは、きっと生きたタマムシではなく、こんな遺骸を見てのことだと思う。 (尾崎煙雄) |
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タマムシ Chrysochroa fulgidissima(タマムシ科) |
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