No.945 2011/05/27(金)
ヤドリギのその後
4月に新葉展開したヤドリギのその後を続けて観察した。 新葉は順調に伸び、5月6日には長さ3センチほどになった(写真1)。古い葉はまだ落ちない。 5月13日には新葉の葉先が古い葉を超した(写真2)。そして、地面に古い葉が落ちていた(写真3)。ヤドリギの落葉が始まったのだ。予想通り、この時期に新旧の葉が交代するようだ。そして、付近のウメの枝に着いていた種子が根を出していた(写真4)。一見、何かの幼虫のようで、とても植物には見えない。先端が吸盤状になった根で、寄主の枝に密着している。これから、枝に侵入していくのだろう。 5月19日、さらに新葉が伸びている(写真5)。しかし古い葉もまだ残っている。一気に落葉するわけではないらしい。 5月27日、新旧の葉の交代は少しずつ進行中(写真6)。その間に、新たな実が目立ち始めた。晩秋に熟す実が今からふくらみ始めているのだ。 夏を迎え、遠目には見えにくくなったヤドリギは、こうやって人知れず次の冬に備えている。まだまだ観察は続く。 (尾崎煙雄)
ヤドリギ Viscum album(ヤドリギ科)