No.1309 2014/11/21(金)

 ハタケチャダイゴケ


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 三島小の子どもたちが校庭のじねんじょ畑の草取りに精を出していた(写真1)。一人が「わぁ、なんだこれぇ」と声を上げた。隣の子が「虫じゃないの?」という。別の子が、通りかかったぼくを見つけ「せんせい、これなんですか?」と問う。見ると、土の表面に直径5ミリほどのラッパ形の物体が数個かたまって生えている。ラッパ状の筒の内部には黒い碁石のような粒がたくさん入っている(写真2)。ぼくが「ああ、これは『ハタケチャダイゴケ』といって、これでもキノコの仲間なんだよ」と答えると、「せんせいは何でも知ってるね」と子どもがほめてくれた。しかし種を明かせば、キノコに詳しくないぼくが即答できたのは、以前ここに書いたとおり2年前に君津市東粟倉在住のKさんがこのキノコをお持ちくださったことがあるからだ。
 ハタケチャダイゴケは「コケ」という名が付いているがキノコの仲間。碁石のような粒は「小塊粒」といって中に胞子が入った袋で、雨粒にはじかれてまき散らされる。このキノコが生えても畑の作物に害はない。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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 ハタケチャダイゴケ Cyathus stercoreus(チャダイゴケ科)

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