トゲアリに出会って満足しながら山の斜面を下ると、クリの幹に長さ30センチほどの黒い染みのようなものを発見した（写真１）。もしかして…と思って近づくと、それはクリオオアブラムシの越冬卵だった。つやのある黒ゴマのような卵がびっしり産みつけられており、産みたては赤茶色でこの色合いも美しい。しかもまだ成虫も生きており、５mm程の大きさに迫力を感じた（写真２）。
記録をたどると、６年ぶりにクリオオアブラムシと出会ったようだ。来年はこの卵がどうなるか観察を続けてみたい。
（大木淳一）
写真１
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クリオオアブラムシ Lachnus tropicalis（アブラムシ科）
クリ Castanea crenata（ブナ科）