教室博日記 No.1826

 2020/07/02(木)

 ヒメカマキリの初齢幼虫

 清澄山系にて。1センチほどのアリのようなカマキリの幼虫を見つけた。これはヒメカマキリの初齢幼虫だ(写真1)。ヒメカマキリの幼虫については昨年の日記にも紹介があるが、初齢の幼虫はこれとは似ても似つかない体つきだ。

ヒメカマキリの初齢幼虫
  • 写真1

 体はアリのようにツヤのある真っ黒な色をしているが、頭に飛び出た目はカマキリらしく、前脚もちゃんと鎌になっている。成長したヒメカマキリは枯葉や樹皮に似せた保護色で目立たないが、逆に初齢幼虫は外敵に襲われにくいアリに擬態して、わざと目立つ戦略をとっているのだろう。昆虫の生存戦略は果てしない。

  • ヒメカマキリ Acromantis japonica(ハナカマキリ科)

(斉藤明子)