教室博日記 No.2090

 2022/04/08(金)

 トホシニセマルトビハムシ

 旧三島小学校にて。校庭にあるサクラの幹に生えたノキシノブの葉を何気なくめくってみたら、小さなテントウムシのような甲虫が隠れていた(写真1)。体長は3ミリほど。

  • 写真1

 「何だっけな」と考えながらよく見ると、やや長めの触角が見えた(写真2)。この触角はテントウムシではない。採集し顕微鏡で観察してハムシの仲間であることがわかった。ノキシノブにいるテントウムシに似たハムシと言えば、トホシニセマルトビハムシだ。千葉県では珍しい種で、最近清澄山系から初めて記録され(斉藤・鈴木, 2017)、大多喜町でも見つかっているが、校庭で見つかるとは驚きだ。

  • 写真2
  • ノキシノブ Lepisorus thunbergianus(ウラボシ科)
  • トホシニセマルトビハムシ Halticorcus kasuga(ハムシ科)
  • 【参考文献】
  • 斉藤明子・鈴木 勝(2017)東京大学千葉演習林で採集した甲虫類(Ⅸ). 房総の昆虫(60), p.21-22.

(尾崎煙雄)