フィールドノート No.2214

 2022/12/09(金)

 クロコノマチョウ

 旧三島小にて。林内の低い場所をふわっと飛び立ってはすぐに降り立つチョウがいた。クロコノマチョウだ。翅を開くと7センチほどの中型のチョウ。翅の裏面は枯葉にそっくりな色形をしている。飛んでいる姿は目立つが、翅を閉じて止まったとたんに視界から姿が消えてしまう(写真1)。

枯葉そっくりのクロコノマチョウ
  • 写真1

 このチョウは成虫で越冬する。初冬のこの気温ではまだ力強く飛んでいたが、もっと寒くなると飛ぶ姿を見なくなる。林床で翅を閉じたまま枯葉のような姿で暖かくなるのを待つのだろう。過去に校庭のススキで幼虫が見つかった報告がある(教室博日記No.1541)。毎年この校庭で発生しているようだ。

  • クロコノマチョウ Melanitis phedima(タテハチョウ科)
  • ススキ Miscanthus sinensis(イネ科)

(斉藤明子)