イッカクのくらし

イッカクのくらし展示コーナー

氷の海にくらす

イッカクの分布域
 イッカクは北極海の大西洋側を中心に分布しています。この冷たい海で、イッカクは氷とともに生活しており、氷のない夏に沿岸にやってきて、沿岸が凍りでおおわれる冬には沖に移動します。氷の近くでくらしているために、時には氷に閉じ込められて死んでしまうこともあります。

イッカクの食べもの


 イッカクは魚類(タラやカレイのなかまなど)や、イカ、エビなどをおもに食べています。
コオリダラとホッキョクダラ
コオリダラ(左)とホッキョクダラ(右)

イッカクの牙の謎

 イッカクはどうしてこんな牙を持っているのでしょうか?厚い氷におおわれた北極海にくらすイッカクの生態は、近年までほとんど知られておらず、牙の役割についてはさまざまな推測がなされてきました。子どもやメスには牙がないことから、イッカクが生きていくためにどうしても必要なものとは思われません。
氷を砕く 敵から身を守る 餌をさがす

オス同士の闘争

 近年調査が進み、オス同士が牙を交えて争うようすが観察されるようになりました。また、成熟したオスでは、頭に傷があったり、牙が折れていることもよくあります。中には、折れた牙の破片が頭にささって残されているものもいます。このようなことから、現在では、イッカクの牙はオス同士の争いに使われていると考えられています。


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