No.734 2009/07/30(木)
アリも逃げる
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北海道の夕張へ出かけたときにアカヤマアリの奴隷狩りに遭遇した(写真1)。千葉ではサムライアリの奴隷狩りを見かけていたので、このアリはどんな奴隷狩りをするのか興味があった。 アカヤマアリはクロヤマアリの巣を襲撃したようで、巣のまわりにはクロヤマアリの死体がたくさんあり、襲ったときの様子が想像できた。時刻は13時半を過ぎたところなので、かなり前から奴隷狩りが行われていたようだ。 ふと、巣のまわりの草を見ると…あれ?クロヤマアリが何匹も上っているぞ!しかもサナギをくわえてるアリもいた(写真2)。さらに周囲を見回すと他の草にたくさんクロヤマアリが上っているのが見えてきた。しかも女王アリを発見!(写真3)この女王アリが一番落ち着きがなくて、地面へ下りながら他の草へ何度も移動していた。しかも地面でアカヤマアリに出会うたびに襲われていた。 とにかく、クロヤマアリはアカヤマアリの奴隷狩りが終わるのを、ひたすらジ〜ッと待っているようだ。 サムライアリは夏の夕方、巣から一斉に行列をなしてクロヤマアリの巣へ入りマユやサナギを奪ってすぐに自分の巣に戻るという、平和な?奴隷狩りを行う。そのため、サムライアリの奴隷狩りは私にとって夏の風物詩的な感じだ。しかしアカヤマアリの奴隷狩りは残虐な印象なので、そんな風流なことは思いつかなかった。北の大地で、ちょっと千葉を懐かしく感じた光景だった。 (大木淳一) |
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写真1 |
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写真2 |
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写真3 |
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アカヤマアリ Formica sanguinea(アリ科) サムライアリ Polyergus samurai(アリ科) クロヤマアリ Formica japonica(アリ科) |
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