《霊獣文大花瓶》
(れいじゅうもんだいかびん)

制作年不詳 44.7×44.3cm

1920年(大正9)の作品で、香取秀真の作品中、梵鐘を除くと大作に属する。総高44.7センチあり、肩のあたりに7.5センチの幅で装飾された帯文の8個の括(くくり)の中に祥瑞(しょうずい)へ導く霊獣を浮き出し、4個には2匹ずつ、他は1匹で前むきのものと振り返る霊獣とが交互に組まれている。霊獣の陽鋳された間には、菱形の連続模様が陽鋳されている。日本の伝統的な金工を探求する古典的作品である。