日本のわざと美展ー重要文化財とそれを支える人々ー 関連イベント
実演「苧麻糸手績み」体験  の紹介


苧麻(からむし)の繊維から糸を績み、
「宮古上布」など沖縄地方の織物の素材となります。


実演の様子は ⇒ こちら
日時 2006年 12月9日(土) ・ 12月10日(日)
    10:00〜12:00 and 13:00〜16:00
実演 選定保存技術保存団体 宮古苧麻績み保存会の皆さん
会場 千葉県立中央博物館 第2企画展示室
・・・・もっと細かい説明はこちら↓
 選定保存技術と保持者・保存団体
「苧麻糸手績み(ちょまいとてうみ)」と宮古苧麻績み保存会

平成15年(2003)7月10日選定・認定
「わざと美展」図録から抜粋
 衣料用資材としての麻の中でも苧麻の一種の「からむし」は、その細く長い繊維が強靭であることや光沢に富むなどの理由から、高級な麻織物である上布などの材料として古くから重視され、国内各地で栽培されていたが、現在では福島、沖縄の両県がその主産地として知られる。
 
 苧麻糸手績みは、苧麻(からむし、ブーともいう。イラクサ科の多年草)の繊維を手績み(繋ぐことの意)して糸を製作する技術である。
 苧麻糸は宮古上布等の織物の主要な原材料であり、苧麻糸手績み技術は、重要無形文化財「宮古上布」等の沖縄の染織技術の保存・伝承に欠くことができない。
 苧麻の茎の表皮から繊維を得、繊維を細く裂いて手で績み、長い糸を作る。緯糸は、細く裂いた繊維の根元と先端とを撚り合わせて結び目を作らずに繋ぎ、経糸は、極めて細く裂いた2本の繊維を撚り繋ぐ。

 沖縄県の宮古・八重山諸島では、糸績み技術者の多くが自ら苧麻を栽培し、糸を製作するまでの一貫した工程を手がけてきたが、技術者の高齢化が著しく、現在約120名の技術者がいる宮古島では70歳代以上の者が大半を占めている。

 宮古苧麻績み保存会は、宮古諸島の各地区に伝承されている苧麻の生産及び手績み技術の保存や伝承者の養成等を目的として、平成14年(2002)設立された団体である。
 苧麻生産者、苧麻糸手績み技術の保持者等によって構成される。これまでに宮古圏域全域で苧麻糸手績み技術の保存事業等を実施して、技術の保存・伝承に貢献している。

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