デジタルミュージアム・特集『日本博覧図』

後編-50 廣栄山妙覚寺境内之図こうえいさんみょうかくじけいだいのず

↑クリックで画像拡大(再クリックで閉じる)
旧町村名現市町村名絵師彫師寸法
夷隅郡清海村興津勝浦市興津渡辺廣方柳塘横28.8×縦19.4cm
興津にある妙覚寺は、『夷隅郡誌(1923)』に「寺域平広、3345坪を有す」とあるように寺域1万uを超える日蓮宗の名刹である。図中には松の大木が目立ち、堂宇も多い。右下の略縁起によると、文永元年(1264)小湊に帰省した日蓮に興津城主佐久間重貞が帰依し、その広大な館を寄進し寺に改め、さらに重貞の嫡子長寿丸改め日保上人を開基として、文永年中(1264〜75)に広栄山妙覚寺と号したという。図中の「二王門」「番神堂」は天保七年(1836)、「鐘楼」は嘉永七年(1854)、「祖師堂」「庫裡」等は文化十四年(1817)の建立である。

2005年1月 歴史学研究科