千葉県立現代産業科学館 産業技術調査について
千葉県立現代産業科学館では,県内に所在する産業技術史・近代化遺産に関する資料の収集や、画像データ化を行い、館所有資料の充実を図ると共に,いわゆる「産業遺産」として貴重な資料を記録にとどめ、後世に伝えるための「産業技術調査」を実施しています。
1 具体的な対象物として, 更新等のため,撤去される(初期のもので既に撤去されたものも含む) 製造装置,プラント,生産ラインなど
2 それらは, 写真,図面,仕様,生産実績,(映像)などとして記録・保存を図っていく他, 可能であるならば,実物の一部(装置銘板,中心技術部分等) も収集する予定です。
3 調査成果は, (1)当館HPでの紹介 (2)次年度以降の企画展示(写真等展示) として、 順次公開していく予定です。
「鉄のまちの記憶と記録」は、こうして実施した産業技術調査の成果を皆様にご覧いただくため、 千葉県が実施した「県立博物館デジタルミュージアム構築事業」の一環として作成したものです。
現在,臨海開発計画が進む蘇我地区は,かつて旧川崎製鉄(株)(現・JFEスチール)千葉製鉄所の機械設備が鉄をつくり出していた広大な土地です。 姿を変えつつあるこの地には,かつて技術の粋を集めた画期的な製鉄設備〜それらは「産業遺産」と呼ぶべきもの〜がありました。 私たち千葉県立現代産業科学館では,JFEスチール(株)東日本製鉄所千葉地区の多大な協力をいただき,貴重な「産業遺産」としての製鉄設備を,写真や図面で収集・保存する作業を進めてまいりました。
この程,同社の監修を得て,これらの資料の一部をこのサイトで公開することになりました。操業初期のアルバムや,今回の資料調査による写真を中心に,当製鉄所を紹介します。
千葉県の鉄鋼産業のはじまり 昭和28(1953)年6月13日, 一艘の大型船がカナダから鉄鉱石を積んで千葉港に入港しました。 高栄丸(10,139t)です。 その4日後,戦後初の銑鋼一貫生産工場となる 川崎製鉄(株)の第1号高炉への記念すべき火入れ式が行われました。 それまで,醸造や製塩の他は農・漁業が主産業であった千葉県の東京湾岸は, こうして重化学工業への第一歩を踏み出したのです。 そして,その先駆けとなったのが川崎製鉄(株)の千葉市進出であったといえるでしょう。
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