にしびろけそうこ きゅうなや

9 西広家倉庫(旧納屋)


銚子市

産業関係・漁業・倉庫

間口11m,奥行8m,瓦ぶき二層屋根
江戸末期(慶応年間)

鰹節製造所として江戸末期(慶応年間),西広家祖先が建設したもの,鰹の身を火にあぶり干し,水分をぬき,かためた。一連の作業場として使用された。建物の大きさや木造瓦ぶきで二層になっており煙の換気用に使用された。当時の繁栄ぶりをそのまま残しており,同型の納屋は北倉と南倉の二棟からなっている。

現在,鰯漁の船主として活躍されている西広家は(船名第1〜第5御嶽丸)祖先が江戸の末期から明治時代にかけて鰹漁の盛んなことに着目,鰹節の製造に着手し,その後は貯蔵庫の役割りをつとめた。

現在でも西広家の所有で鰯漁の網倉として使用されており,管理保存の状態も極めて良好である。

1945(昭和20)年7月の銚子市大空襲による戦災をまぬがれ,創建当時を残している貴重な建造物である。

(広野平蔵)

地形図 「銚子」(略)

写真9-1 南倉 (1998年) 写真9-2 北倉の裏側 (1997年)
写真9-3 南倉の入口,頑丈な錠前が時代を思わせる (1997年)

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