ふどうばし

37 不動橋


鋸南町

交通関係・道路・道路橋

全長4.50m,幅員3.50m
1909(明治42)年

鋸南町道の中佐久間谷線,佐久間川支流の小山川に架かる石積み上路アーチ橋である。延長4.50m,幅員3.5mで1909(明治42)年に架設された1)。

石積みは布積みで,それぞれの石には引っかき傷のようなスクラッチ模様がはいっている。アーチリングは半円形で,アーチクラウン(要石)を含めて11の石から成っている。さらに,アーチクラウン(要石)は五角形をしており,上流側には「明治四十二年竣工」の文字が刻まれている。

1969(昭和44)年に既存橋を残したまま,上部を橋の下流側に拡幅工事をし,コンクリート舗装したため,橋自体が上部道路から奥に入り込んでしまっている状態になっている。また,護岸部も下流側はコンクリートブロックで整備され,上流側も以前の石積みが残っているもののコンクリートによって補強されてしまっている。そのため,気をつけて通らなければそこに石橋があることを発見することすら困難な状態である。

橋自体は河川に対して垂直に架かっているのではなく,少し斜めに架かっているのが特徴的である。また,橋の袂には三体の地蔵が置かれていることから,ここがかつて街道であったことがうかがえる。

(小早川 悟)

地形図 「金束」(略)

写真37-1 不動橋上流側(1997年) 写真37-2 不動橋のアーチクラウン(要石)(1997年)
写真37-3 不動橋下流側(1997年)

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