かすがだいはいすいち

75 春日台配水地


銚子市

土木関係・上下水道・配水池

高さ6.9m,直径16.4m
1938(昭和13)年12月

1937(昭和12)年11月22日水道事業実施設計許可を受けた事で,銚子市の水道事業が開始された際,市街地へ送水を行うために浄水場近くの高台に建設されたもの。1938(昭和13)年3月26日に着工し,同年12月19日に完成した。銚子市は水の便が悪く昔から長い間生活の水に苦しみ,環境衛生の上からも伝染病に悩まされてきた。また古くからの市街地は狭い面積に多くの家屋が建ち並び,防火上からも消火栓設備の整備が求められていた。1933(昭和8)年に市政が施行されたのをうけて上水道建設の旗印が高く掲げられたのは当然の流れである。

1934(昭和9)年千葉県衛生課によって実施された市街地の水質検査結果は水質が悪く,その約80%は飲料用として不適合であると判断され,利用可能な水源としては地形,地勢,河川の状態から被圧地下水の湧き水以外に水源はないと判断された。

敷地面積2,950uの構内に建設されている配水池は外径16.4m,内径15m円形鉄筋コンクリート造りで,有効水深は8m,有効貯水量は1,400tであり,これは給水人口を3万人とした設計当時の計画最大給水量である4,500tに対し7時間30分ぶんの貯水量である。配水池の主体工事は所要のセメント等を市当局が支給し,1938(昭和13)年3月26日着工,同年12月19日に完成した。工事費は請負工事費28,800円,支給材料代5,601円14銭,その他に覆蓋の上面及び池内の接水面に施した防水工事費として852円40銭の合計35,253円54銭であった。

(栗城一成)

地形図 「銚子」(略)

写真75-1 春日台配水池(1997年) 図75-1 春日台配水池構造図1)

参考文献

1) 銚子市水道部:銚子市水道30年史,銚子市水道部,1968年


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