tadpole レプリカ風カエル模型 tadpole(reverse)


mold


 多くの場合、教材用のカエルを調達するのは難しい。博物館には資料として液浸標本(ホルマリン漬けの標本)や展示用のレプリカがあるが、残念ながらこれらの資料は教材には向かない。そこで、教材として使えるカエルの模型を開発した。

 検討の結果、今回は模型の「型」を作ることにした(写真)。種もニホンアカガエル1種にしぼった。この種を選んだのは、2月の「カエル教室」の主要な観察対象としたからである。

 「型」を教材とする利点は次の通りである。

・繰り返し使用できる
・石膏は安価で子供にも容易に扱える
・模型作りの過程でカエルの身体をよく観察する
・出来た模型は記念品として子供の手許に残る
・図画工作的な要素もある

 授業での使用を想定し、1クラスの児童生徒全員に1つずつ貸し出せるよう、合計50個作成した。この「型」による石膏模型づくりに必要な材料は以下の通り。

 型、石膏、水、容器(プラスティックビーカーなど)、計量スプーン、割りばし、つまようじ、筆、絵の具、ニス、ニス用刷毛

 「型」による石膏模型成型の手順を別のページに示す。作業の準備から型抜きまでにかかる時間はおよそ1時間。型抜き後、水彩絵の具等で彩色することができる。絵の具が乾いた後、水性の透明ニスを塗ればカエルの皮膚の質感に近くなり、完成である(写真参照)。彩色には、普通の画筆でもよいが、細かい模様などを塗り分けるためには、かなり細い画筆や面相筆があるとよい。

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写真左:彩色前の石膏模型/写真右:画家・宇賀神薫美氏による彩色


教材   カエルカード    鳴き声テープ