木造の表面にモルタルを塗り，石造を模した建物であるが，三連の半円アーチ窓や玄関廻り等，重厚な雰囲気が良く出ている。日本橋兜町にあった建物をモデルに設計したという。専売局として使用されていたが，1989年に一部焼失したため，1991年に改装しギャラリー泉として再生した。中央のアーチ窓の下に玄関が付き，シンメトリカルな構成を見せるが，ファサード全体は完全な対称ではなく，重心をやや左に寄せている。規模は大きくなく，装飾性も少ないが，端正にまとまった良いデザインである。［江口］

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