教室博日記 No.1775

 2020/02/21(金)

 田んぼは恋の季節

 暖かい日がだんだん増えてきて、鳥たちの行動もすっかり春めいてきた。よく訪れる君津市の田園地帯では、ハシボソガラスが巣作りをしていた。木の枝をくわえて電柱に運び、巣を作り始めたところだった。夫婦で電柱の好みが合わないのか、別々の電柱に枝を運んでいて、協力して1つの巣を作っているわけではなかった(写真1、2)。モズ(写真3)やキジバト(写真4)もつがいで行動し、仲睦まじい様子を見せてくれた。

  • 写真1 電柱に巣材を運ぶハシボソガラス
  • 写真2 つがい相手は別の電柱に巣を作りたそうだ
  • 写真3 モズのつがい(左が雌、右が雄)
  • 写真4 キジバトのつがい(◯で囲ったところにいる)

 一方で、まだまだ冬モードの鳥たちもいる。同じキジバトでもまだつがいを形成せず、冬によく見られるような数羽からなる集団でいるものが見られた(写真5)。以前、教室博日記でも紹介したことのあるタヒバリカワラヒワカシラダカやツグミは、同じ畑で一緒に採餌していた(写真6)。ちょうど、冬から春に季節が移りゆく真っ最中である。

  • 写真5 6羽の群れでいるキジバト
  • 写真6 田んぼで採餌する冬鳥を含む群れ
  • ハシボソガラス Corvus corone (カラス科)
  • モズ Lanius bucephalusi (モズ科)
  • キジバト Streptopelia orientalis (ハト科)
  • タヒバリ Anthus rubescens (セキレイ科)
  • カワラヒワ Chloris sinica (アトリ科)
  • カシラダカ Emberiza rustica (ホオジロ科)
  • ツグミ Turdus naumanni (ヒタキ科)

(平田和彦)