水郷の原風景

水辺の暮らし

写真45 フナ釣りの賑わい

昭和35年(1960) 撮影場所:茨城県稲敷市中島

[写真] フナ釣りの賑わい

釣りも観光の一役をになっていた。利根川本流をはじめ、横利根川・常陸利根川、その他各所にあった小川やエンマの数々は、いわば淡水魚の宝庫で、首都圏から訪れる釣り客で賑わいをみせていた。当地の釣りがマスメディアで紹介されたの昭和9年(1934)のNHKによる放映が最初のようだが、その後も多くの釣り情報誌等でも取り上げられ、昭和14年(1939)には地元観光協会からも都内へ向けて釣り専用パンフレットを大々的に配付するなどして、反響を呼んでいった。また、昭和35年(1960)よりはフナ釣り大会も催されている。ちなみに、マブナは10月から翌4月がその時季で、ことに12月から3月にかけてが最盛期である。ヘラブナは8月を除く期間であればよいが、なかでも春・秋の頃が上々である。