イソギンチャクはどんな生きものの仲間?


 イソギンチャクは,クラゲやヒドラなどと同じ,刺胞動物門というグループに属しています。このグループはその名の通り「刺胞」と呼ばれる細胞内器官を持っていることです。さて、イソギンチャクの属している刺胞動物門には,下の4つの綱があります。このなかで,イソギンチャクの属しているのは,花虫綱にあたります。花虫綱はさらに2つのグループ,すなわち八放サンゴ亜綱と六放サンゴ亜綱に大きく分けられることがあります。八放サンゴには,ウミエラやヤギ類などが含まれます.この仲間は,体の中を仕切る隔膜と触手の数が必ず8であることが特徴です。これに対して,六放サンゴの仲間は,隔膜が基本的に6の倍数になるという特徴がありますが,八放サンゴの仲間ほど,しっかりとまとまったグループではありません.この六放サンゴは,イソギンチャク目ハナギンチャク目ツノサンゴ目スナギンチャク目ヒダギンチャク目ホネナシサンゴ目イシサンゴ目から構成されており,いわゆるイソギンチャクは全てこのイソギンチャク目に含まれます。ただし,近年の研究によると,ヒダギンチャク目はイソギンチャク目の中の1グループであること,ホネナシサンゴ目は,イシサンゴ目の一部のグループから骨格が消失したものであること,などの考え方が有力になっています。

刺胞動物の系統関係


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はじめに
イソギンチャクの体のつくり
イソギンチャクの武器「刺胞(しほう)」
イソギンチャクの繁殖
イソギンチャクは動く?
イソギンチャクと他の生きものとの関わり
イソギンチャクと人との関わり
千葉県で見られる主なイソギンチャク