デジタルミュージアム・特集『日本博覧図』

後編-90 天台宗 貝須賀山瀧泉寺之図てんだいしゅう かいすがさんりゅうせんじのず

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旧町村名現市町村名絵師彫師寸法
夷隅郡中魚落村貝須賀夷隅郡大原町横28.9×縦18.4cm
「中魚落村貝須賀」とは、現在の大原町貝須賀のこと。図中の遠景には、頼朝伝説の一つ「名馬擂墨出産ノ地硯山」や「清澄山」、「富士」も見える。また、右下に記された寺の由緒から、当山が慈覚大師円仁により承暦元年(1077)に開かれ、本尊の「地蔵士」が鎌倉仏師湛慶(1173〜1256)の作とわかる。なお、瀧泉寺の名の由来となった「山背の寒泉」も図の右上に「滝泉」として描かれ、寺地の寄進者の上総介平広常(?〜1183)の館跡も寺の左手に描き込まれている。

2005年1月 歴史学研究科