会場:千葉県立中央博物館大利根分館
日時:3月11日(土)~5月14日(日)
利根川下流域の水郷地方は、昭和40年代までは水路が縦横に走る田園風景が広がっていました。そこには、ボッチ笠とモンペでサッパ舟を操り、総出で苗取や田植えを行い水車で田んぼに水を入れる、活気に満ちた農民たちの姿がありました。
こうした伝統的な農作業から機械化された近代的農業へと変貌した水郷の様子を、稲敷市の鴻野伸夫氏はモノクロ写真に記録し続けてきており、平成14年にはそれらを写真集『想い出の水郷』としてまとめられました。そこに収められた写真は、作品としての評価はもちろんのこと、水郷風景の貴重な記録としても高く評価されています。
今回は鴻野氏の撮影した水郷写真のなかから65点を選び、水郷の農作業・水郷に生きる人々・想い出の景色・北浦の帆引き船という4つのテーマにわけて紹介します。
代表的な展示資料
「春」水豊か田植えのころ(佐原市多田島・昭和52年)
オーイ いっぷくだヨー(佐原市中洲・昭和42年)
水郷の子どもたち(佐原市附洲・昭和43年)
総出の苗取り(東村阿波崎・昭和50年)
会場:千葉県立中央博物館大利根分館
日時:5月27日(土)~6月25日(日)期間中無休
川でも海でも漁の時にはさまざまな道具や方法が用いられます。それらの漁具や漁法の違いには長年量に携わった漁師の知恵と工夫が凝らされています。今回は収蔵資料の中から利根川下流域で展開された漁労を中心に、海の漁労用具との類似点や相違点を紹介します。展示資料をとおして「さかな」をいかに効率よく捕獲しようとしてきたのかを感じてください。
雷電来る ―江戸相撲の足跡―
雷電の巡業日記や各地に残る板番付などから、相撲興行の様子やこの地域から輩出された力士たちを紹介します。
水郷に相撲を訪ねて
利根川下流域の奉納相撲・草相撲をとりあげ、神事や民俗行事として行われてきた相撲の役割を紹介します。
相撲取り繁蔵 ―草相撲のヒーローたち―
東庄町笹川の諏訪神社の相撲を例に取り上げ、相撲に集まった力士やこのような大規模な草相撲がどのように運営されたかについて紹介します。
吹け吹けよ、相撲の風
現在でも行われている各地の草相撲や、相撲部屋の合宿を応援している後援会の存在など、利根川下流域における相撲の現状を紹介します。
関連事業
「紙相撲を楽しもう」 6月3日(土)・4日(日)10:30~、13:30
どなたでも参加可能(未就学児は保護者同伴)/各回30名 参加費100円
代表的な展示資料
雷電の遺品や手形
千葉県内に残る相撲板番付
稲妻雷五郎の化粧まわし
会場:千葉県立中央博物館大利根分館
日時:7月14日(土)~9月30日(日)
内容
展示室を、住む・着る・食べる・電化製品の広がり・明りと燃料・夏の暮らし・冬の暮らし、という6つの大きなコーナーにわけ、約150点の民具類を紹介しています。子供たちが関心を持った資料を自ら調べられるように、解説も工夫しました。また集会室ではむかしのおもちゃで遊んだり、蓑(ミノ)や笠、下駄、草履などを履いて天秤棒を担いだりできる体験コーナーがあり、外には竹馬や羽根つき、輪投げなどもあります。
小学校3・4年生の社会科学習の内容に合わせています。学校の校外学習などで利用される場合は、事前にご連絡ください。ワークシート例の提供や学芸員の解説なども可能です。
会場:千葉県立中央博物館大利根分館
日時:2月10日(土)~3月31日(土)
平成18年に千葉県指定有形文化財に指定された251点の漁労用具の中から、主なもの約70点を漁法別に紹介します。
突き刺して獲る‐銛、ドジョウ叩き、エビ刺し等
引っかけて獲る‐ウナギ鎌、ワカサギ竿、ハゼ釣り竿、ツクシ、ボラ流し、ウナギ・フナながら等
挟みまたはよじって獲る‐カエルくわき等
はがしまたは掻きおこして獲る‐シジミ掻き、シジミ篩等
誘い込んで獲る‐コイウケ、フナウケ、ヤギウケ、網ズ、ドジョウズ、ウナギズ、エビズ等
誘導して獲る‐タテドウ、グレ網、張り網等
強制的に陥れて獲る‐シラス網等
かぶせかけて獲る‐投網、カブセ、オオゲ等
すくい上げて獲る‐ミアミ、ドジョウふみ、ムシヒキ網等
水平方向に曳いて獲る‐エビ曳き網、船曳き網、大網等
取り巻いて獲る‐サケ大網、サケ旋網等
敷いて置きすくい上げて獲る‐四ツ手網等
網目に刺させまたは網に絡ませて獲る‐サケ網、ニゴイ刺網、レンギョ刺網、コイ刺網、ボラ刺網、フナ刺網、ワカサギ刺網等
その他(漁船・修理道具・流通など)‐アカ取り、タテザル、舟形イケス
主な展示資料
利根川下流域で使われたさまざまな漁労用具(明治~昭和)