第1節 高野家の略系図  第2節 高野家に遺された医療関係資料  第3節 高野家の医家としての活動範囲
【医学書 其の1】


医範提綱(いはんていこう)  
 医範提綱・内象銅版図は文化二年に宇田川玄真が翻訳した「和蘭内景医範提綱、上中下3巻」に継いで文化5年に刊行されたもの。原典はアムステルダムの開業医ブランカルツの著書「革新解剖学」と推定されている。銅版画の作者は奥州須賀川の亜欧堂田善で、彼の高弟藤井方亭が協力している。序文の杉田勤は杉田玄白の養子である。


解體新書(かいたいしんしょ)
 前野良沢・杉田玄白・中川淳庵らが中心になって、ドイツ人クルムスの『解剖図譜』のオランダ語訳『ターヘルアナトミア』を日本語に翻訳したもので、日本実証医学時代の口火を切ったものとして評価されている。
・安永3年