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デュッセルドルフ派遣アーティスト成果展 花澤武夫 ラ・デュッセルドルフ
令和6年度、千葉県とドイツ・デュッセルドルフ市は、姉妹都市提携を結んで5周年を迎えました。それを記念して本年度始まった同市とのアーティスト交換事業は、アーティストが双方の国で滞在制作等を行うことで、その芸術性・創造性を高めるとともに、地域の文化・芸術の発展と活性化に資することを目指しています。
本展では初回の派遣アーティストである花澤武夫がデュッセルドルフ市で約2か月間(令和6年9月18日~11月17日)滞在し制作した作品と、帰国後、千葉県立美術館で滞在制作した作品とを合わせて紹介いたします。
会 期 令和7年2月27日(木)―3月16日(日)
開館時間 午前9時~午後4時30分
会 場 県立美術館 第6展示室
入 場 料 無 料
休 館 日 月曜日
同時開催
コレクション100選(第1,2,3,8示室)
会 期 令和7年1月28日(火)―4月13日(日)
入 場 料 一般300円(240円)、高大生150円(120円)
第1期アーティスト・フォローアップ事業成果展(第7展示室)
会 期 令和7年3月7日(金)―3月16日(日)
入 場 料 無 料
令和6年度の派遣アーティスト 花澤 武夫(はなざわ たけお)
ノイス市の市長とともに ©Takeo Hanazawa
昭和52年8月9日生まれ(満47歳)。千葉県花見川区で中学校まですごし、2000年に多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻を卒業。国内外で多数の展示、滞在制作の経験を有する。
展覧会のみどころ
ヨーロッパ有数の芸術・文化都市デュッセルドルフと生まれ故郷である千葉県というふたつの場所で、花澤が歴史的時間や地理的空間をまさに自由に往来しながら紡ぎ出した「旅」の成果を追体験しながらお楽しみいただける構成になっています。
(1)主な展示作品
旅の始まり
《La Düsseldorf 2024》油彩・キャンバス 2024
「早朝にデュッセルドルフの空港に初めて降り立ったとき、「ラ・デュッセルドルフ」[ドイツのロックバンド]のアルバムが心に浮かんだ」・・・どこまでも続く広い空は、旅の始まりの高揚感を感じさせています。
デュッセルドルフといえば・・・
デュッセルドルフのマーケットにならぶ多種多様なジャガイモ、市民たちに愛されている地ビール、アルトビールが、様々な作品のモチーフとして登場。
《Mehr Kartoffel gehr nicht》油彩、アクリル、金箔・キャンバス 2024
マーケットに並ぶジャガイモ ©Takeo Hanazawa
「もうジャガイモはおなかいっぱい」という意味のタイトルのこの作品では、ドイツ人の主食であるジャガイモがユーモアをこめて描かれています。
《Schlosser Alt》油彩・キャンバス 2024
《I am a Cat》油彩・キャンバス 2024
描かれているのは、夏目漱石の小説『吾輩は猫である』の猫。最後の場面で猫が口にしたのが、アルトビールだったら…!?
ドイツの画家へのオマージュ
過去の巨匠たちの作品からの自由な引用も大きな魅力のひとつ。
《Untitled (Aldi Tute)》陶磁器 2024
デュッセルドルフのクンストパラスト美術館で目にした、20世紀ドイツの抽象画家フルートルンクがデザインした大手スーパー、アルディのバッグのモチーフから想を得た作品。藍色のリズミカルな線のデザインは、どこか日本の伝統的なモチーフを思わせています。
自由自在なイメージの戯れ
写実性と幻想性が融合した花澤ワールド。
《Space Otter》油彩・キャンバス2024
お菓子のおまけのラッコに着想を得た作品。本来は海にいるはずのラッコが宇宙空間に漂っています。
遊び心溢れる旅のカタチ
デュッセルドルフで初挑戦した陶磁器の作品にも注目。
左から《Swan》《Mushroom》《Kohlrabi》
〈Incense Box〉シリーズ 陶磁器 2024-2025
このシリーズでは、デュッセルドルフで目にした動物、鳥、野菜・・・が愛らしいカタチで香合として表現されています。会場では千葉のシリーズもあわせて紹介します。
すべての作品画像クレジット
© Takeo Hanazawa photos: Hanne Brandt
© Landeshauptstadt Düsseldorf 2024
(2)滞在の様子やデュッセルドルフでの成果展の情景をモニターでご紹介
美術館内に設置されたモニターでは、作家自身が街で撮った写真やデュッセルドルフでの成果展の記録写真をスライドショーでお楽しみいただけます。
アトリエの様子 ©Takeo Hanazawa
フルートルンクのパブリックアート ©Takeo Hanazawa
マーケットの様子 ©Takeo Hanazawa
(2)の 画像のクレジット
Takeo Hanazawa, installation views, Atelier am Eck, Düsseldorf 2024
© Takeo Hanazawa photos: Hanne Brandt photos: Hanne Brandt
© Landeshauptstadt Düsseldorf 2024
関連イベント
■アーティストトーク
滞在中の花澤氏の思い出や展示作品の制作動機・制作過程について知ることができるアーティストトークを開催。花澤氏の思いを知り、またドイツのアート文化の魅力にもふれることで、花澤氏の成果展 ラ・デュッセルドルフをさらにお楽しみいただけます。
期 日 令和7年3月9日(日)
開催時間 午後1時30分~午後2時30分
会 場 県立美術館 第6展示室
料 金 無 料
申し込み 事前申し込み不要
当日9時より総合受付で整理券を配布します。
(パイプ椅子40席、それ以上は立ち見席)
■ワークショップ 「旅の思い出を絵巻にしてみよう」 終了しました
花澤氏からデュッセルドルフでのエピソードを聞いたり、参加者自身が旅の思い出を振り返ったりしながら、「心に残る旅の思い出」をテーマに絵巻を制作します。花澤氏のレクチャーのもと、絵巻の歴史や空間表現について学びながら描きます。
期 日 令和7年3月1日(土)
開催時間 午後1時30分~午後3時30分
会 場 県立美術館 第2アトリエ
料 金 500円
定 員 18名
申し込み 事前メール受付:2月1日から開始(event-art@mz.pref.chiba.lg.jp)
(事前に準備するもの等はメールでご連絡します。)
当日受付 事前受付で18人に満たない場合は、当日先着順で受付あり
持ちもの 旅の思い出の写真や参考になるもの等
汚れてもよい服装でご参加ください。
内 容 花澤氏によるデュッセルドルフでの体験や作品についてのエピソードを聞いたり、自分の旅の思い出を振り返ったりする中で、花澤氏のレクチャーのもと、参加者それぞれが自分の絵巻を制作するワークショップです。絵巻の歴史や空間表現について学びながら、それぞれが心に残る旅の思い出をテーマに描きます。
■同日開催!
花澤氏と県ゆかりの若手アーティストのコラボが実現!フォローアップ事業のギャラリートークを3月9日に同日開催いたします!
県立美術館では、3月7日(金)~16日(日)に県ゆかりの若手アーティストを支援する「アーティスト・フォローアップ事業」の支援対象者の成果展を開催します。若手アーティストと花澤氏が、作品を見てギャラリートークを行います。こちらもどうぞお楽しみください。