2-2.海岸生地衣類図鑑:分布帯別

日本の岩石海岸では,地衣類が優占する分布帯として,黒色帯,橙色帯,灰色帯,桃・褐色帯の4つが認められます.分布帯ごとに,種類をまとめたので,それぞれのページでさらに詳しく見ていきましょう.

*)形態(体の造り)の説明は,関連ページ「地衣類って何?」の中の「地衣類の体の造り」をご覧ください.

灰色帯

(かいしょくたい)

gray gray gray

ハマスミイボゴケなど痂状地衣で覆われる

 

やや黄色で小形の葉状地衣ハマキクバゴケと灰白色の痂状地衣ハマスミイボゴケが広がる

黄色を帯びる葉状地衣,キクバゴケ属など

4つの分布帯  
litoralis

①桃・褐色帯(→)

②黒色帯(↓)

③橙色帯(↓)

④灰色帯(↑)

桃・褐色帯

(とう・かっしょくたい)

pink

日陰の面に広がる(桃・褐).橙色帯(橙)と黒色帯(黒)の要素も見える

 
pink

褐色のヘリブトゴケ

橙色帯

(とうしょくたい)

orange orange orange

岩の表面が一様にオレンジ色に

複数の種が混生する 子器だけがオレンジ色のシロイソダイダイゴケ

黒色帯

(こくしょくたい)

(満潮時に水没する,潮間帯に位置します.)
black black halizoa

アナイボゴケ属の黒っぽい丸いパッチが広がる.

白っぽいのは紅藻,右手前の暗褐色のは褐藻

ほぼ全面を黒っぽく覆うアナイボゴケ属 いずれも被子器を生じる