
千葉県立中央博物館の生物音響資料●生物音響資料の集められ方
千葉県立中央博物館には、自然と人間のかかわりをめぐる音響資料が収集されています。
鳥や虫などの生物の音から地域に響き人々に聞かれてきた音まで幅広く集められてきました。これらの録音のされ方もいろいろです。
集め方は、博物館研究員が録音したもの(収集)以外に、
「購入(こうにゅう)」、「寄贈(きぞう)」、「製作委託(せいさくいたく)」、「寄託(きたく)」などがあります。
これらは博物館の収蔵庫に収蔵され、館内外で利用されています。
鳥や虫などの生物の音から地域に響き人々に聞かれてきた音まで幅広く集められてきました。これらの録音のされ方もいろいろです。
集め方は、博物館研究員が録音したもの(収集)以外に、
「購入(こうにゅう)」、「寄贈(きぞう)」、「製作委託(せいさくいたく)」、「寄託(きたく)」などがあります。
これらは博物館の収蔵庫に収蔵され、館内外で利用されています。
収 集… 本館の学芸員が自ら、あるいは、市民と一緒に録音したもの。
- ■個別音および音環境(北総地域・長生郡長柄町など千葉県内各地および国内外)
- 平成元年度 千葉県立九十九里・笠森鶴舞自然公園環境調査(千葉県環境部自然保護課)
- 平成元-5年度 グループ研究 「房総・伊豆・マリアナ島弧生物相調査」(千葉県立中央博物館)
- 平成元-8年度 総合研究 「房総の自然誌−鳥類誌」(千葉県立中央博物館)
- 平成元-10年度 専門研究 「音による環境の指標」(千葉県立中央博物館)
- 平成11-17年度 専門研究 「生物の音声信号と音環境の構造の研究」(千葉県立中央博物館)
- 平成12年度 「第7回 霧多布湿原学術研究助成」(北海道浜中町)
- 千葉県を中心に国内外の多様な環境における野鳥やカエルなどの生物の鳴き声および音環境録音。
- ■小学校区の音環境
- 平成元-5年度 千葉県の環境に関する研究 「房総の音環境」(千葉県立中央博物館)
- 千葉市内の3つの小学校区の音環境調査録音。
純農村地域・新興住宅地・埋立地のニュータウンという都市化の程度の違いがもたらす音環境の違いを記録。 - ■生態園の音環境
- 平成2-14年度 生態園総合研究 「生態園の音環境」(千葉県立中央博物館)
- 平成15-17年度 総合研究
「野鳥音声識別装置 ききみみずきんによる生態園の野鳥のモニタリング調査」(千葉県立中央博物館) - 平成元年から20年以上にわたり定期的に生態園の音環境の変化を記録。
- ■利根川水系の音環境
- 平成5-6年度 文部省科学研究 自然の音環境の構造の解析−音空間における種の多様性と生物学的多様性
- 利根川の河口から小貝川、鬼怒川の上流部まで多様な環境と土地利用を概観し川沿いの自然と人間の営みを探る音環境調査録音。
- ■谷津田の音環境
- 平成7年度 環境科学総合研究 「房総の音環境」(千葉県立中央博物館)
- 谷津田の音環境調査 都市化や休耕等により失われゆく音環境の記録。
- ■ききみみずきんデータベース
- 平成15年度 地域科学館連携支援事業
「耳をたよりに自然を観察!音声認識技術活用学習プログラムの作成」(科学技術振興機構JST) - 平成16年度 地域科学館連携支援事業
「耳をたよりに環境を調べよう : 地域の生物音声辞書活用立体録音氏の作成」(科学技術振興機構JST) - 平成17年度 自然科学研究助成
「鳥類の鳴きまねを暴く 野鳥観察学習支援および環境モニタリングのための音声認識技術開発のために」
((財)双葉電子記念財団) - 平成18-20年度 重点研究課題
「子どもの自然文化体験に果たす博物館の役割 :
自然と人間のかかわりにおける音の役割−音環境録音誌による表現方法の検討」(千葉県立中央博物館) - 平成18年度から継続中
地域研究課題 「房総の生態学的多様性の特徴と保全 : 生態園の生態系変遷に関する野鳥調査」(千葉県立中央博物館) - 平成18年度から継続中
普遍研究課題 「生物音声自動認識および環境モニタリングにかかわる生物の音声信号と音環境構造の研究」
(千葉県立中央博物館) - 平成18-20年度 普遍研究課題 「生物音声データベースの作成と活用に関する研究」(千葉県立中央博物館)
- 生物音声識別支援装置「ききみみずきん」を用い、博物館研究事業として重点研究課題 I 「子どもの自然文化体験に果たす博物館の役割」などにおいて
生態園や県内外で集められた自然の音です。
今後も生物音声辞書等の作成に役立てられるべき音響資源です。 - ■とりの声キャッチ名人データベース
- 平成17年度
地域科学技術理解増進人材の活動推進・人材育成事業(理科大好きボランティア活動支援)市民との連携活動
(科学技術振興機構JST) - 平成19年度
地域科学技術理解増進活動推進事業期間活動支援「とりの声キャッチ名人」(科学技術振興機構JST) - 平成20-23年度 生態園観察会「とりの声キャッチ名人」(千葉県立中央博物館)
- 2006年10月6日より、生態園観察会「とりの声キャッチ名人」でキャッチした鳥や虫、風など自然の音のコレクション(データベース) 市民参加型音声収集。
購 入… 市販されているものを本館の予算で買ったもの。
- ■自然の音の録音史にかかわる録音資料
- 平成7年度 千葉県立中央博物館の資料収集事業に伴う古書(鳥類の音声ガイド図鑑類)
- エジソンのフォノグラフで蝋管に世界初録されたアカハラシキチョウを始め、録音技術発展をたどるCDおよび著名な録音家のインタビュー。
- ■日本および世界の自然の音コレクション
寄 贈… 館外からの頂き物。「提供」された資料が手続きを通し「寄贈」になります。
- ■軽井沢の野鳥と環境録音 峯岸コレクション
- 平成18年度 生物音響資料収集事業(千葉県立中央博物館)
- 1987年以降、峯岸 典雄氏が軽井沢の別荘において行った定点録音は、野鳥の近年の激減を音で記録したものです。
- ■夜明けの野鳥生態録音 金田コレクション
- 平成22年度 生物音響資料収集事業(千葉県立中央博物館)
- 1980年代から京都を中心に活動する金田 忍氏が京都野鳥の会の探鳥会などで訪れた各地の夜明けの野鳥のコーラスを録音したものです。
製作委託… 館外に協力を依頼してつくったもの。しばしば資料は館内のものを使用。
- ■松浦 一郎 生物音声コレクション
- 平成5年度 生物音声録音コレクション(日本産の鳴く虫)のデジタル資料整備事業(千葉県立中央博物館)
- 平成5年度 生物音声録音コレクション(日本産のカエル類と鳥類)のデジタル資料整備事業(千葉県立中央博物館)
- 科学的録音と研究に寄与した松浦 一郎氏が遺した鳴く虫やカエル、野鳥、音風景の録音。
1950−80年代の自然の音の記録です。また、録音装置、録音用飼育箱など昆虫の録音にかかわる関連資料、写真、文献を含みます。
- ■地域の音が出る地図
- 平成21−23年度
重点研究 「地域の音環境の記録および音声資料の共有を促進する地理情報ネットワークシステムの構築」
(千葉県立中央博物館) - ききみみずきんデータベースおよび鳥の声キャッチ名人データベースをもとに、2004年から収集した地域の音を地図上で試聴し、未来に伝えたい地域の音環境像の共有に貢献する資料。