春のアート・コレクション

ちらし

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展覧会概要

 20世紀前半に芸術の中心だったパリに各国から集まって居住地を形成して制作した芸術家達がいました。彼らはエコール・ド・パリ(パリ派)と呼ばれましたが共通の思想や運動があった訳ではなく、前衛的試みや異国での哀愁漂う作品を残しました。
 大網白里市ゆかりの原勝郎と、松戸市ゆかりの板倉鼎(かなえ)もそのような画家でした。28歳で早逝した板倉がパリの空の下で描いた金魚には郷愁の思いが託され、原の描くパリの街角には、暗さの中にも16年間過ごした地への愛情とぬくもりがこめられています。板倉がパリで描いたスケッチと、原が渡欧時代、作品を制作中の写真を初公開します。

原1

原勝郎《街灯のある風景》1930年

原2

原勝郎《森(A)》1955年

板倉1

板倉鼎《金魚と雲》1928年

板倉2

板倉鼎《裸婦》1929年

 

会期 平成30年4月21日(土)~7月8日(日)
開館時間 9時~16時30分
休館日 毎週月曜日(4/30(祝)は開館し翌日休館)
入場料 一般300円(240円)
高校・大学生150円(120円)
※( )内は20名以上の団体料金
※中学生以下・65歳以上・障害者手帳をお持ちの方と保護者1名は無料
会場 千葉県立美術館第1・2展示室

 

同時開催 

  • 「明治150年記念 近代洋画の先駆者浅井忠7-浅井忠のドローイング-」第3展示室)

 日本で最初に本格的な西洋画教育を行ったイタリア人教師から学び、近代洋画の先駆者、当館のシンボルでもある浅井忠に関するシリーズの第7期目として、ドローイング(デッサン)作品27点を6つの切り口で展示しています。 少年時代に描いた墨による作品、本格的な洋画を学んでからの鉛筆やペンによる作品、後半生の墨による作品、挿絵や陶芸の図案となった作品等の魅力をご覧ください。

浅井1

浅井忠《槐庭時代画帳》1864-66年

浅井2

浅井忠《曳舟通り》1885年

浅井3

浅井忠《犬と人力車》1905年

浅井4

浅井忠《茶器》1902-07年

 

  • 「ガラス工芸の魅力ー光と色彩の饗宴」(第8展示室)

 ほの暗い部屋の中で、内側に鮮やかな色彩を湛えたガラス工芸作品の技と美をご覧ください。市川市ゆかりで文化勲章受章者の藤田喬平は華麗な琳派の作品に触発され、金銀箔を用いたあでやかな「飾筥」シリーズを作りました。市原市・千葉市ゆかりで「いいちこ」ボトルのデザインをした石井康治は、東北の木立や渓流、鮮やかな花びらが散る光景などをモチーフとした華やかな作品を制作しています。岩田籐七、各務三の二人の近代日本ガラス工芸の先駆的作家達の作品も併せてご覧下さい。

藤田1

     藤田喬平《ヴェニス賛歌》1983年