概要
アート・コレクションでは、毎回さまざまな角度から浅井忠の作品を紹介してきました。
第11期となる今回は、東京国立博物館の貸与促進事業により、重要文化財である《春畝(しゅんぽ)》ほか7点の作品が千葉県立美術館にやってきます。
浅井忠は日本最初の官立美術学校「工部美術学校」にて、お雇い外国人として教鞭をとっていたアントニオ・フォンタネージに絵の手ほどきを受けました。明治22(1889)年には、工部美術学校の仲間と「明治美術会」を結成、黎明期の洋画界を牽引します。明治30(1900)年、フランスに留学、パリ南東部のグレー村をはじめヨーロッパの各所をたどり、各地の風景を油彩や水彩で描き残しました。帰国後は京都に移り、京都高等工芸学校の教授の任に就いたほか、聖護院洋画研究所を開所、関西美術院院長に就任するなど、晩年まで洋画の発展に尽力しました。
本展では、第一部「学生時代」、第二部「明治美術会と仲間達」、第三部「ヨーロッパ時代」の構成により、浅井の画業前半を、彼自身が残したスケッチブックや写真等の豊富な資料を交えて紹介します。
日本近代洋画の黎明期を生き、まさにこの道を切り拓いた浅井忠。彼の画業の一端を、この機会にぜひご覧ください。
主な展示作品
- 浅井忠 《春畝(しゅんぽ)》 1888年、東京国立博物館蔵
- 浅井忠 《グレーの秋》 1901年、東京国立博物館蔵
- アントニオ・フォンタネージ 《風景(不忍池)》 1876〜1878年、東京国立博物館蔵
- ミレー《垣根に沿って草を食む羊》 1860年頃、千葉県立美術館蔵
特別協力
国立文化財機構文化財活用センター、東京国立博物館
日時 |
2020(令和2)年1月28日(火)〜2020(令和2)年4月12日(日) |
会場 | 第1・2展示室 |
入場料 |
<アート・コレクション共通> 一般300円/高・大150円 65歳以上、中学生以下、障害者手帳をお持ちの方及び介護者1名は無料 *20名以上は団体料金(それぞれ2割引き) |
浅井忠《春畝(しゅんぽ)》1888年
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