令和元年度第1回中央博セミナー

令和元年度第1回中央博セミナーのご案内

千葉県立中央博物館では、職員の調査研究の成果を展示や教育普及事業を通じて、県民の皆さまにお届けするとともに、この中央博セミナーで調査研究の成果発表や調査レポートなどをお届けしています。どなたでもご参加いただけます。

日 時:令和元年10月10日(木)午後2時30分~
会 場:千葉県立中央博物館 本館1階 講堂(千葉市中央区青葉町955-2)
その他:当日受付、先着順、150名。入館料不要。

発表1

発表者:伴 光哲(企画調整課)

タイトル:ナガカメムシ入門 〜ナガカメムシとは何か?〜

要旨:ナガカメムシは日本から165種が知られるカメムシの一群である。多くの種が体長は1cmに満たず、また人目につかない環境に生息している、典型的な「目立たないムシ」である。一方で、農作物の害虫種や、生物農薬としての利用が期待される種も存在し、陰ながらも人間との関わりがある昆虫である。本セミナーでは、それらナガカメムシにはどのような種がいて、どのような生態をしているのか。そして千葉県のナガカメムシを調べることによってどんな新知見がもたらされることが想定されるのか、紹介をおこなう。

発表2

発表者:千葉友樹(教育普及課)

タイトル:急速な砂の堆積によって生き埋めになった二枚貝の化石

要旨:浅海域は潮流・台風・津波などによる急速な砂の削剥と堆積が起こる厳しい環境であるため、そこに生息する生物は、砂の削剥と堆積に対処する能力を持っていることが多い。しかし、生物にとって砂の堆積が急速で、対処能力を超えた場合には、堆積物中に生き埋めになる。地層を構成する堆積物の特徴と貝化石の産状から生き埋めになった二枚貝化石を認定した事例を紹介する。