令和元年度第4回中央博セミナー

令和元年度第4回中央博セミナーのご案内

千葉県立中央博物館では、職員の調査研究の成果を展示や教育普及事業を通じて、県民の皆さまにお届けするとともに、この中央博セミナーで調査研究の成果発表や調査レポートなどをお届けしています。どなたでもご参加いただけます。

日 時:令和2年1月16日(木)午後2時30分~
会 場:千葉県立中央博物館 本館1階 講堂(千葉市中央区青葉町955-2)
その他:当日受付、先着順、150名。入館料不要。

発表1

発表者:駒井智幸(動物学研究科)

タイトル:2019年の研究成果

要旨:2019年の研究成果として十脚甲殻類の分類・多様性解析に関する14編の英文原著論文を海外の査読付きジャーナルに公表した。第1著者率は71%であった。論文の内容は新種記載・既知種再記載など種分類に関わる論文が10編、系統解析(分子、形態による総合解析)に関わる論文が2編、DNAバーコーディングによる幼生の同定・記載に関する論文が1編、環境DNA分析のためのプライマー開発に関する論文が1編であった。研究の形態としては、館外の研究者との共著が大多数であり、外部からの同定依頼や研究協力依頼が深く関係している。館の収蔵資料の充実にもつながっている。また、いくつかの論文については報道発表もなされ、館の研究活動のアピールにつなげている。

 

発表2

発表者:高橋 覚(大多喜城分館)

タイトル:大多喜藩松平家中の身分と職制-末期養子について-

要旨:江戸時代の武士が人生の最期を迎えるに当たりどのように身を処したかを紹介する。文化13年(1816)大多喜で死去した藩の大目付兼物頭役井上直紀という武士が死に臨み実子がないので急いで養子を取り家名を存続したという現代で言うところの「終活」の事例である。