umbilicus: 臍状体(さいじょうたい)/ Umbilicariaイワタケ属・Dermatocarponカワイワタケ属の葉状の地衣体の腹面中央部にある突起.これによって基物に固着する. |
undulating: 波打つ(なみうつ)/ Parmotrema austrosinenseナミガタウメノキゴケの粉芽塊をつけた裂片縁部のように波打つ状態. |
unilocular: 単室(たんしつ)/ 子嚢胞子などで,隔壁がないこと.「simple」(単室の)と表現することが多い. |
unilocular: 単房(たんぼう)/ 袋状の構造で,複数の房に分かれないこと.粉子器等の内部構造に使われる表現. |
upper cortex: 上皮層(じょうひそう)/ 葉状地衣の背面側の皮層. |
upper surface: 上面(じょうめん)/ 葉状地衣・鱗片状地衣の背面のこと.→dorsal surface(背面) |
upright: 直立型(ちょくりつがた)/ 樹状地衣において,ほぼ真っすぐに立つこと.参考:「pendulous」懸垂性の |
UV: ユーブイ(ゆーぶい)/ UV自体は紫外線を指すが,「UV+」は紫外線により蛍光を生じることを指す.暗所において通常は短波長の紫外線照射装置を用いて蛍光の有無を判定するが,中波長を用いることもある.これらの検査をUVテストという. |
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valid: 有効な(ゆうこうな)/ 学名の発表時に,命名規約(ICN)に規定されている,原記載(original description)をはじめとする諸条件を満たして発表されていること.合法出版(legitimate publication)の前提となる.参考:「original description」(げんきさい),「legitimate」(ごうほうの) |
var.: 変種(へんしゅ)/ 「variety」(変種)の省略形.→「variety」 |
variety (varietus): 変種(へんしゅ)/ 種内の主要な分類階級.亜種よりも下,品種より上.「varietus」はラテン語形.「var.」と略す. |
vegetative propagule: 栄養繁殖器官(えいようはんしょくきかん)/ 粉芽やゴニオシスト,シジディアなど,地衣体と同じ共生菌とフォトビオントからなる小さな構造物で,地衣体から容易に遊離し,新たな個体へと生長が可能である. |
vegetative reproduction: 栄養繁殖(えいようはんしょく)/ 体の一部が離れて,新たな個体へと増えていく,個体の殖え方.地衣類の場合には,子嚢胞子や粉子を介さない方法として,粉芽・パスチュール・シジディア・裂芽などの栄養繁殖器官を発達させたものもある.→参考:デジタルミュージアム「地衣類って何?」のページ「地衣類の生活<その5>栄養繁殖」 |
vein: 脈(みゃく)/ Peltigeraツメゴケ属の地衣体腹面にできる,脈状の隆起 |
venation: 脈理(みゃくり)/ Peltigeraツメゴケ属の地衣体腹面にできる,脈の集合全体,またその状態. |
ventral surface: 腹面(ふくめん)/ 葉状地衣,鱗片状地衣の裂片の裏側.→dorsal surface(背面) |
verruca: イボ状突起(いぼじょうとっき)/ →verrucose(いぼ状突起がある) |
verrucose: イボ状突起がある(いぼじょうとっきがある)/ 地衣体の表面などに,ドーム型あるいは半球形の突起をしょうじること. |
verruculose: 小いぼ状突起がある(しょういぼじょうとっきがある)/ いぼ状突起に比べて,突起の大きさが小さい場合 |
vertical section: 垂直切片(すいちょくせっぺん)/ 裸子器については,子器盤に対して垂直の切片.通常は,子器盤の中央を通るもの.被子器では,孔口を通るもの.痂状地衣では,地衣体表面に垂直な切片.葉状地衣の地衣体では,裂片の長軸の方向を問題としない場合には,痂状地衣と同様に垂直切片としてよい.ただしこれを意識し,長軸と直交する垂直切片は「横断切片」(cross section),平行な垂直切片は「縦断切片」(longitudinal section)とする. |