浅井忠は安政3年(1856)に江戸木挽町(現、東京都中央区銀座2丁目)の佐倉藩(千葉県)邸内で、父、常明、母、きりの長男として生まれました。文久3年(1863)に父が逝去したため、浅井は8歳で家督を相続し、16歳までの少年時代を佐倉で過ごします。 佐倉では、藩校で四書五経などの儒教や武芸を学ぶかたわら、13歳の頃から藩の南画家・黒沼槐山(くろぬま かいざん)に花鳥画の手ほどきを受け、「槐庭」(かいてい)の号を与えられ、この頃から才能の一端を現していました。
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