館の紹介
大利根分館は、昭和54(1979)年11月21日に大利根博物館として開館し、平成18(2006)年4月に中央博物館と統合、大利根分館となりました。
当館は「利根川の自然と歴史」「千葉県の農業」を常設展示の全体テーマとし、千葉県の北西部にあたる香取・海匝など東下総地域の自然と歴史について学べる博物館です。
常設展示として、第1展示室では、古代から中世までの歴史、第2展示室では、高瀬船の模型や千葉県指定文化財の漁具のほか、田下駄や水車などの農具が展示され、近世以降の利根川流域の民俗・文化に触れることができます。第3展示室では、企画展や巡回展が行われています。
隣接する自然観察園では、限りなく広がる水田に遠く筑波の峰を望みながら、ガマやマコモ、ススキやハギなどの植物群を身近に観察でき、素朴で美しい自然に囲まれた水郷の昔の姿の一端を体験することができます。さらに、利根川下流域の水郷地帯を中心に、「川のフィールド・ミュージアム」事業を行っています。
周辺は、利根川、横利根川、常陸利根川をはじめ、与田浦・霞ヶ浦・外浪逆浦(そとなさかうら)などの川や湖に囲まれた水郷の中心地。かつて徳富蘇峰が「水郷の美天下に冠たり」とたたえましたが、その自然美は広く知られています。近くの水郷十二橋をはじめ、水郷佐原水生植物園などと合わせておいでください。
大利根分館の特色
水郷地域の自然や歴史がよくわかる常設展示があります
- 川の歴史と現在の姿
- 河川利用の様子
- 利根川水運の盛衰
- 千葉県の農業
- 淡水魚業の歴史・漁法
- 川とのかかわりにおける産業・民俗・文化
- 流域の地質・生物など
多彩な教育普及活動をおこなっています
観察会や講座を開催するとともに、当館におけるミュージアムトークやワークショップ、学校に出向いての出前授業など教育、文化活動のセンターとしての機能を備えています。
これらの資料・展示が広く利用され、減少しつつある民俗資料の活用をとおして、皆様に再認識されることになれば幸いです。
「フィールドミュージアム」活動をおこなっています
美しい自然景観や長い歴史が刻まれた史跡など、収蔵庫や展示室に収めることはできませんが、後世に残していきたいものが千葉にはたくさんあります。これら地域に残る自然や歴史・文化そのものを、博物館資料と見なし、その価値を再発見し、後世に残すお手伝いをするのがフィールドミュージアムの活動です。
大利根分館の歴史
大利根分館は、昭和48(1973)年6月に基本構想が完成し、昭和54(1979)年11月、大利根博物館として開館。平成18(2006)年4月に中央博物館と統合、大利根分館となりました。
その後、数々の特別展や企画展を開催するほか、出前授業やミュージアムトーク、ワークショップなどの教育普及活動にも力を入れています。
詳細は「大利根分館のあゆみ」をご覧ください。
博物館の出版・刊行物
大利根分館は、展示会の図録や写真集などの刊行物を出版し、活動成果を報告し、貴重な自然や歴史に関する情報をみなさんと共有できるよう、努めています。