【内容】主に日本産の,分類学的に未解明な,あるいは問題のあるグループについて分類学的に明らかにします.年度ごとに課題名は多少とも変わっていますが,開館当初から実施しています. |
|
◆◆日本産の地衣類の新種など |
★2024.5. 日本産のタテゴケ属(Peltula)の分類を明らかにしました.このなかで,Peltula yoshimurae ヨシムラタテゴケを新種として,Peltula obscurans var. boninensis ムニンヒメタテゴケを新変種として記載し,Peltula placodioides コナタテゴケとP. obscurans var. obscurans ヒメタテゴケを日本新産として報告しました. |
★2023.12.小笠原諸島兄島産の標本に基づき,Physma boninense ムニンアツバキノリを新種記載しました. |
★2019.08.ヨシムラニセゴマゴケ(Anisomeridium yoshimurae)を,高知県産の標本に基づき新種発表しました. |
|
◆◆日本の海岸生地衣類の研究 |
★2024.5.アナイボゴケ科のHydropunctaria nipponoamphibia オオゴマダラゴケを新種記載しました. |
★2023.12.海岸生の Lichinella レンダイゴケ属として以下の2 新種を記載しました.Lichinella litoralis ハマレンダイゴケ(秋田県産),L. tenuis ヒメハマレンダイゴケ(長崎県産). |
★2023.12.海岸生のダイダイゴケ科を検討し,以下の6種を認めました. Loekoesia austrocoreana コフキコゲチャダイダイゴケ(日本新産),Mikhtomia multicolor クロズミダイダイゴケ(日本新産),Orientophila subscopularis(=Caloplaca scopularis auct.)イソダイダイゴケ,Oxneriopsis yeosuensis ニチリンダイダイゴケ(日本新産),Yoshimuria spodoplaca シロイソダイダイゴケ),Zeroviella mandschurica(=Xanthoria mandschurica)アカサビゴケ. |
★2023.12. 海岸生のトリハダゴケ属として以下の3種を認めました. Pertusaria astomoides, P. flavicans and P. subobductans. |
★2021.04.海岸生地衣類のうち痂状のラン藻地衣として,モツレノリ(Pyrenopsis conturvatula)を認め,その形態的な特徴を詳細に示しました. |
★2020.12.海岸生地衣類のうち,アナイボゴケ科を除く被果地衣類として6種を認めました. |
★2020.03.海岸生地衣類のうちアナイボゴケ科として12種を認めました. |
★2020.03.海岸生地衣類のうち大型地衣(葉状地衣と樹状地衣)として19種を認めました. |
|
◆◆日本の淡水生地衣類の研究 |
★2023.12.高知県四万十川から得た標本に基づき,Psorotichia yoshimurae ナメラコゲツキノリを新種記載しました. |
★2018.12,2019.01.岐阜県の飛騨川の河畔の岩上で採集した標本に基づき,カワアカツブノリ(Synalissa fluviatilis)を2018年12月に新種発表しました.このことは2019年1月19日に岐阜新聞に掲載されました. |
|
|
◆◆日本の石灰岩生地衣類の研究 |
★2024.5. 長崎県産等の標本に基づき,Lempholemma tanakae サンゴヒメイワノリを新種記載しました. |
★2023.12.石灰岩生Collema s. lat. 広義イワノリ属を初めて包括的にまとめ,以下の9種を認めました.Callome multipartita ゲジゲジイワノリ(日本新産),Collema texanum コバノイワノリ,Enchylium coccophorumチヂレイシバイイワノリ(日本新産),E. nipponicum ヤマトイシバイイワノリ,E. tenax イシバイイワノリ,Lathagrium auriforme オオイシバイイワノリ,Lathagrium fuscovirens ナミガタウスバイワノリ(日本新産),L. latzelii ウスバイシバイイワノリ,L. undulatum ナミガタイシバイイワノリ. |
★2023.03.石灰岩生広義アオキノリ属Leptogium地衣類(イワノリ科)を検討し,日本新産のScytinium gelatinosumを含む,シワヒメアオキノリヒメアオキノリ属Scytiniumの5種を認めました. |
★2022.11. 小笠原諸島母島産の標本に基づき,石灰岩生のLempholemma hahajimaense ハハジメヒメイワノリを新種記載しました. |
★2022.11. 石灰岩生の痂状地衣として,Catillaria lenticularis フタゴイボゴケを認めました. |
★2021.04. 小笠原諸島産の標本に基づき,石灰岩生のLempholemma boninense ムニンヒメヒワノリを新種記載しました. |
★2019.08.石灰岩生のアミヒメイワノリ(Lempholemma polyanthes)を,北海道と高知県産の標本に基づき,日本新産として報告しました. |
|
|
◆◆日本産地衣類のその他の発見 |
★2024.5.西表島(沖縄県)の岩上生および樹皮着生マルゴケ属(Porina)として17種を報告しました.この中には日本新産となる以下の4種を含みます:のPorina africana オオヒメマルゴケ,P. bacillifera コヒメマルゴケ,P. crassa アツミマルゴケ,P. malmei マルメマルゴケ |
★2024.5.西表島(沖縄県)から,日本新産となるMonoblastia pellucida シロトゲミゴケを報告しました. |
★2019.08.日本で2例目のニセクボミゴケ(Megaspora verrucosa)を,長野県産の標本に基づき報告しました. |
|
◆◆日本以外の地衣類に関する発見 |
★2019.08.スクルプトルミナ ユンナンエンシス(Sculptolumina yunnanensis)(広義スミイボゴケ属,ピンゴケ科)(中国雲南省産)を新種として発表しました. |
★2017.12.グレオヘッピア(Gloeoheppia)を雲南省から中国新産として報告しました.
★2017.12.レプトギウム インシグネ(Leptogium insigne)を台湾からアジア新産として報告しました. |
|
|
◆◆「日本の地衣類(ウェブ図鑑)」の制作 |
★科研費基盤研究(C)(課題番号21K01006)「日本産地衣類の総合的なデータベースの整備とウェブ公開」(2021~2023年度.研究代表者:原田浩)の補助を受けて制作に着手しました. |
★2022.6.415種を掲載し公開しました.(その後も,徐々に画像等を追加しています) |
|
|