当館の奥野淳兒 主任上席研究員,金子美織 体験交流員,松本光史 上席研究員らは、亜寒帯域に生息する北方系のへラムシ科等脚類マルオヘラムシPentidotea rotundata Richardson, 1909 を勝浦および御宿の磯から発見し,千葉県初記録種として報告しました。これは本種の現時点での分布南限記録であり、生物地理学的に重要な知見となります。
また、本種に適用すべき属についても分類学的に検討し、これまでヘラムシ属の亜属とみなされていた Pentidotea を属とする見解を支持し、イツツフシヘラムシ属とすることを提案しました。
この研究結果は、本年3月に「千葉県立中央博物館研究報告」17巻2号に掲載されました。
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