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館蔵美術品紹介(絵画)

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千葉ゆかりの作品

菱川師宣、歴代市川団十郎など千葉にゆかりある人物の作品と、千葉で発見された貴重な作品をご紹介します。

◆武者絵 藤戸之図
(むしゃえ ふじとのず)

-員数:1幅
-時代:貞享頃(1684~1687)
-サイズ:821mm×380mm/軸装1720mm×505mm
-作者:菱川師宣

<解説>

安房国保田(現・鋸南町)に生まれた菱川師宣(?~1694)は、江戸風俗を主題とした新しい絵画を開拓し、浮世絵の始祖と呼ばれます。その画業は版本の挿絵にはじまり、一枚摺の版画、そして肉筆画へと幅を広げていきました。本作は、謡曲「藤戸」に題材をとった肉筆画です。源平合戦のひとつ、備前国(現 岡山県)児島の藤戸での戦いにおいて、馬で海を渡り先陣の功を挙げた源氏の武将、佐々木盛綱を描いていますが、盛綱に浅瀬を教えて口封じに殺された漁師とその母の無念が、「藤戸」の主題となっています。

武者絵 藤戸之図