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館蔵美術品紹介(絵画)

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千葉ゆかりの作品

菱川師宣、歴代市川団十郎など千葉にゆかりある人物の作品と、千葉で発見された貴重な作品をご紹介します。

◆千絵の海 蚊針流
(ちえのうみ かばりながし)

-員数:1枚
-時代:天保4(1833)年頃
-サイズ:187mm×252mm
-作者:葛飾北斎

<解説>

「千絵の海」は、葛飾北斎(1760~1849)が天保4(1833)年頃に発表した10枚揃物で、関東地方を中心とした海や川での漁労風景を描いたものです。「総州銚子」「総州登戸」「総州利根川」「相州浦賀」「甲州火振」「絹川はちふせ」「宮戸川長縄」「五島鯨突」「蚊針流」「待チ網」から成り、当館はそのうちの4点を収蔵しています。北斎のシリーズもののうちでも残存数の少ない希少な作品群とされます。 この「蚊針流」の具体的な場所は不明ですが、人家のない清流上で、蚊針を用いて釣りをしている人々を描いています。「蚊針」とは、羽毛などで蚊の形に似せた擬餌針のことで、アユやハゼなど水面に来る虫を捕食する習性を持つ魚を釣る際に用いられました。

千絵の海 蚊針流